【第60回月例会】『グローバルから見た地方教育のこれから』開催レポート

\TIB史上最多!650名超が集結/

2025年5月23日(金)、『グローバルから見た地方教育のこれから』をテーマに、記念すべき第60回目となるTIB拡大月例会を徳島大学 蔵本キャンパスの大塚講堂にて開催しました。本会は株式会社阿波銀行さま、株式会社徳島大正銀行さま、株式会社メディアドゥのご協賛、そして徳島県さま、徳島大学さまにご後援いただきました。

本会の開催背景にあるのは、2025年1月24日に開催された徳島県版ダボス会議『第ゼロ回 うずしおサミット in 徳島』
同サミットで、グローバル視点で日本の地方にこそ溢れる価値を語り合ったこと、そこから得られたご縁やインスピレーションから、このたびの「教育」に焦点を当てた本会の実現に至りました。

行政・ビジネス・教育の各分野の第一人者の3名をお招きしたパネルディスカッション、留学経験者2名からのショートプレゼンテーション、民間企業9社さまからの県内学生に対する応援メッセージと、盛りだくさんの内容で、当日はTIB史上最多の【652名】の方にご参加いただきました。参加者のうち、小中高・大学生の方々【164名(25.2%)】、県内の経営者や保護者の方々【160名(24.5%)】、そして教育関係者/行政関係者の方々【70名(10.8%)】と、TIB会員やTIB設立5社の関係者以外の幅広い方々にご参加いただき、大変盛会となりました。

コンテンツ #1
パネルディスカッション『グローバルから見た地方教育のこれから

『グローバルから見た地方教育のこれから』 をテーマに、行政・ビジネス・教育の各分野の第一人者である超豪華なお三方にご登壇いただきました。

<パネリスト>
・徳島県知事 後藤田 正純さま
・株式会社ブイキューブ 代表取締役社長 グループCEO 間下 直晃さま
・文部科学省「トビタテ!留学JAPAN」エグゼクティブアドバイザー 船橋 力さま

<モデレーター>
・TIB 代表理事/株式会社メディアドゥ 代表取締役社長CEO 藤田 恭嗣

パネルディスカッションのテーマとして「社会に通用する人材とは?」や「そうした人材を育てるには何が必要か?」などの問いを投げかけ、パネリストのお三方からは、

・『変化を楽しみ、自ら走り、自分の言葉で語れる力が重要』(船橋さま)
・『インクルーシブ教育の重要性や、社会で通用する人材になるには「なぜ?なぜ?」と物事の本質を問い続ける姿勢が大切である』(後藤田さま
・『地方から東京を飛び越えて、どんどん世界に出ていってほしい。これからの時代は“知識”よりも“変われる力”や“異なる他者とともに進める力”が求められる』(間下さま)

など現場で戦う経営者・政策関係者たちが抱く、若い世代への期待や可能性を最大化するために必要な環境や考え方など、熱い議論が交わされました。異なる価値観にぶつかる経験や自分の意志でとにかく「打席に立つこと」がいかに重要であるかという力強いメッセージも届けられました。

コンテンツ #2
留学経験者によるショートプレゼンテーション

返済不要の奨学金制度「トビタテ!留学JAPAN」(対象:高校生・大学生)で留学した2名から、当時の心境や留学の成果についてお話しいただきました。

<登壇者#1>
徳島県立城ノ内中等教育学校5年生(=高校2年生) 山本 大貴さん
【留学:イギリス(ロンドン)、15歳(高校1年時)】

山本さんからは「留学を通じて新たな人間関係を構築でき、探究力や適応力が身についた。徳島から世界へと視野が広がった」と留学を通じての成長を等身大で語っていただきました。

<登壇者#2>
株式会社Senjin Holdings 代表取締役 下山 明彦さん

【留学:フィリピン・インド、20歳(大学2年時)】

下山さんからは「英語力がゼロでも、選考で想いをしっかり伝えたら留学することができた。トビタテ!などを活用して、短期間でも海外で経験を積んでほしい」と、熱い想いを語っていただきました。

<船橋さまからメッセージ>
お二人の留学体験談プレゼンテーションを受けて、文部科学省「トビタテ!留学JAPAN」エグゼクティブアドバイザーというお立場から、船橋 力さまより「世界を知り、日本を知り、地方を知ることで自分を知る、ということをやってくれたと思う 」とコメントをいただきました。

応援企業からのメッセージ

会の終盤、本会の大きなハイライトとして、徳島県の民間企業15社による連携で、行政をまきこみ、徳島県版の留学奨学金制度『徳島県版トビタテ!留学JAPAN』の構想(対象:高校生)を発表。『徳島県版トビタテ!留学JAPAN』の構想にご賛同いただく企業の代表者さまより、県内の高校生へ応援メッセージをいただきました。

この構想は、トビタテ!留学JAPANの拠点形成支援事業を利用して、奨学金の資金を徳島県や徳島ゆかりの民間企業15社で負担。徳島から年間20~50人の高校生を海外に送り出すことを目標に、来年夏からの留学スタートを目指す、というものです。

参加者からは、今後徳島の未来を担う若者を支援する制度の構想が発表されたことにより、「自分も今すぐに留学したい」などの声が上がりました。

本会までに、民間企業15社のうち12社から本構想にご賛同いただいており、当日はそのうちの下記9社の代表者さまから応援メッセージを頂戴しました。

①東海運株式会社 代表取締役社長 粟飯原 啓知郎さま
②株式会社阿波銀行 常務取締役 伊藤 輝明さま
③大久保産業株式会社 代表取締役社長 大久保 良治さま
④四国化工機株式会社 経営企画管理部 部長 真島 良幸さま
⑤株式会社徳島大正銀行 常務取締役 田中 義人さま
⑥富田製薬株式会社 代表取締役 富田 純弘さま
⑦日本生命保険相互会社 地域振興支援室 課長 若松 祐樹さま
⑧株式会社ワークスタッフ 常務取締役 笹川 英治さま
⑨株式会社メディアドゥ 代表取締役社長 CEO 藤田 恭嗣

9社の代表者さまからは、
「留学は自分への投資であり、人生を変える出会いのきっかけになる」
「外から見た徳島の価値に気づいてほしい」

など、徳島の未来を築くであろう高校生に、各社熱い言葉を届けてくださいました。

また、今回の趣旨にご賛同いただいた、徳島県に本社を置く住宅内装部品メーカーのニホンフラッシュ株式会社さま、月例会のちょうど前日にご参画を表明いただいた、徳島ゆかりの創業360年を迎えた森六株式会社さまについてもご紹介させていただきました。

そして、9社を代表し、株式会社メディアドゥ 代表取締役社長 CEO 藤田 恭嗣より徳島県 後藤田県知事へ『徳島県版トビタテ!留学JAPAN』実施について要請しました。
読み上げられた要請文書は後藤田県知事へ手交されました。

要請を受け、徳島県 後藤田県知事より、
要請をしかと受け止め、県議会にも理解を賜われるよう説明しながら教育長と一緒に進めていきたい

徳島県教育委員会 中川 斉史 教育長からも、
徳島の時代が来るなと思った。徳島にゆかりのある企業がこんなにもたくさん徳島の学生たちを応援してくれることはありがたいこと。提案を前に進められるよう検討していきたい

と『徳島県版トビタテ!留学JAPAN』実現に向けて力強いコメントをいただきました。

後藤田県知事、中川教育長、『徳島県版トビタテ!留学JAPAN』の実現を要請する9社の企業さまと記念撮影

TIBからのお知らせ

TIB 第6期運営委員長 株式会社情熱カンパニー 代表取締役社長 三木義和さん

TIB運営委員長の三木義和さん、副委員長 兼 ラーニング&メンタリング委員である井上 光さん、メンバーシップ&アライアンス委員である川邊めぐみさんより、TIBについてご紹介、今後のイベントについてご案内を行いました。
初めてTIB月例会に参加した方々に向け、TIBという起業家団体についてご紹介し、TIBの特徴や今後提供するコンテンツのアナウンスを行いました。

閉会挨拶

TIB 代表理事/株式会社メディアドゥ 代表取締役社長CEO 藤田 恭嗣

最後は、TIB代表理事 藤田 恭嗣からの閉会挨拶。
徳島の未来を支えていくのは今の子どもたちである。今回の構想実現に向けて、各界の代表する徳島の民間企業さまたちには二つ返事でやろう、と言っていただいた。『徳島県版トビタテ!留学JAPAN』は、世界を見るだけではなく、徳島県の15社の企業や、行政が支えている、つまりはそれらとの関係を持つことができ、そして海外留学を経験し、その後社会で活躍するトビタテ!生との人脈も持つことができるのがメリット。今後留学を経験する学生たちは、世界に羽ばたいた後に徳島で活躍いただくなど、徳島の中で良いサイクルを生み出していければと思う」と語りました。


今回の月例会は『グローバルから見た地方教育のこれから』をテーマに、様々なコンテンツを通じて、世界や留学を身近に感じていただくとともに、徳島の教育に対して希望を感じていただく機会として開催しました。

開催後のアンケートでは満足度【92.5%】※「10〜8」の回答率(10=大変満足)と非常に高い評価をいただき、
「周りからではなく、我々自らが世界を変えていく。そして豊かなグローカルを育成する。このことにすごく胸を打たれました」
「若者を応援する催し、空気感、大変素晴らしかったです。こうした大人と子どもの関係が、素晴らしい地域の未来を創るのだと体感しました」
「海外に行って自身の視野や知見を広めることがとても重要だとわかった」
「地方の可能性を改めてオープンに議論したいと感じた。若者の可能性に投資してくださる企業・自治体の寛容さを一保護者として痛感した」
と数々のコメントが寄せられました。

本会を契機に、徳島の教育の未来がまた一歩、大きく変わることを願っています。
今後もTIB は地域の皆さまと一体となり、徳島の明るい未来のために活動を続けてまいります。引き続きのご支援とご協力を心よりお願い申し上げます。

\メディア掲載情報/

当日は多くのメディアさまにも取材いただき、早速四国放送さまをはじめ複数のメディアに取り上げられています!

[四国放送] JRT NEWS NNN(5/24放送/掲載)
https://news.ntv.co.jp/n/jrt/category/society/jr9ce9602b8c2242eea632f329e5f30cec

[朝日新聞] デジタル版(5/26掲載)
https://www.asahi.com/articles/AST5T4CB1T5TPUTB005M.html

[徳島新聞] デジタル版(5/27掲載)
https://www.topics.or.jp/articles/-/1245414